契約者に対して請求の時効があるように、保険会社に対しても“支払期限”というものがあります。生命保険については、請求してから5日以内という支払期限があり、損害保険については、請求してから30日以内という支払期限があります。
損害保険は、生命保険とは違い、事故内容報告書に基づいて損害物の調査や審査を行ったり、修理見積書の金額を確かめたりする必要があるため、支払期限が生命保険よりも長くなっています。
また、警察や消防が絡んでくるような大きな損害や、海外での損害、被災地の損害などについては、専門の鑑定をするという更なる調査が必要となるため、特例として30日を超える場合もあります。
大切な建物や家財に対しての補償をしてもらうという保険なので、修理自体は終了してしまうかもしれませんが、保険金を受け取るまで、”請求”をしたということを忘れないようにしましょう。
では、火災保険の請求に対してポイントを1つご紹介します。それは、保険金額を決定する“修理業者選び”です。台風などの風災で物が飛んできて窓が割れた、雪の重みで車庫の屋根がつぶれたなどの損害が生じた時、契約者であるあなた自身は、修理にかかる費用を決めることはできません。修理業者が修理の手数料も含めて金額を決定します。
また、修理の金額は、窓ガラスなら○○円、屋根なら○○円と、国の制度などによって決まっているわけではありません。業者によって取り扱う部品が異なったり、手数料が異なったりします。よって、修理業者選びは、大切な保険金額を決める重要なポイントとなるのです。
選び方については、以下のような業者がオススメです。
◆地元で評判が良い・悪い噂を聞かない
◆火災保険を使った工事をしたことがある
修理業者は、全国規模の大きな業者もあれば、地元に1店舗のみの業者もあります。どちらを選ぶにせよ、評判が良い業者を選択するようにしてください。その際には、インターネット上で口コミ評判を調べたり、近所の人からどんな業者かを聞いてみましょう。
評判を調べる理由は、悪徳業者が存在するためです。例えば、修理にかかる手数料を高く見積もったり、しつこく修理の契約を依頼してきたりします。またひどい時には、見積もりだけして契約をしなかった場合、高額なキャンセル料を請求される場合もあります。
火災保険を使った修理を行ったことがある業者は、見積書の作成時に、金額についてのアドバイスをしてくれることがあります。また、他にも請求経験があるということで、他の人からの信頼を得ていることが分かります。