円建て個人年金保険、変額個人年金保険、外貨建て個人年金保険がそれぞれどのような保険かについては、先ほど説明しました。
ただ、いざ自分が個人年金保険を選ぶ立場になると、どの種類の保険を選ぶべきかで迷ってしまうかもしれませんね。
そこで、それぞれの保険がどのような人におすすめかということを、以下で説明していきたいと思います。
円建て個人年金保険がおすすめなのは、「大きなリスクを抱えずに着実に老後資金を増やしたい人」や「金融関係の知識があまりない人」です。
円建て個人年金保険は先ほども紹介したとおり、3つの個人年金保険のなかでもっともリスクが少ない商品です。
老後の資金を必要以上に潤沢にする必要はない、ただ着実に増やしておきたいと考える人には、最適な商品といえるでしょう。
変額個人年金保険は株や債権の知識、外貨建て個人年金保険は為替の知識があったほうが、より適した商品を選びやすくなります。
金融関係の知識があまりない場合は、円建て個人年金保険を選ぶのが無難です。
変額個人年金保険がおすすめなのは、「多少のリスクを背負ってでも将来受け取る年金を増やしたい人」や「株式や債券などの投資の知識がある人」、「インフレリスクを軽減させたい人」です。
変額個人年金保険は、投資的な性格が強い保険商品なので、運用実績次第で将来受け取れる年金の金額が下がってしまうというリスクが、多少はあります。
しかし、保険会社による運用がうまくいけば、想定していたよりも多くの年金を受け取れる可能性があるのも事実です。
運用がうまくいって、将来受け取れる年金が増える可能性に賭けたい人には、変額個人年金保険が向いているといえるでしょう。
変額個人年金保険では、実際に保険料の運用をおこなうのは保険会社であり、申込者が株式や債券を購入するわけではありません。
とはいえ、申込者自身にも投資の知識があるほうが、負うリスクが少なくなることは間違いありません。
現在自分で投資をおこなっている、もしくは過去におこなっていた経験があるという人は、変額個人年金保険のなかで運用成績が上がりそうな商品を、多少なりとも選びやすくなるでしょう。
定額年金では、契約時に将来受け取る年金の金額が決まります。
それは定額年金の強みのひとつではあるのですが、年金を受け取るときにインフレが起こっていると、もらえる年金の実質的な金額が低くなってしまいます。
その点変額年金は、インフレが起こっても対応しやすいのがメリットといえるでしょう。
将来的にインフレが進むと考えているのであれば、変額年金を選ぶのがおすすめです。
外貨建て個人年金保険がおすすめなのは、「より多くのリターンを得たいと考えている人」や「為替の仕組みをある程度理解できている人」です。
最近は日本よりも海外の通貨のほうが利率が高いため、保険料を外貨で運用するほうが、多くのリターンを望みやすくなっています。
ただ、あくまでも多くのリターンを「望みやすい」だけであって、為替変動によって将来もらえる年金が目減りする可能性も、もちろんあります。
変額個人年金保険と同じく、ある程度のリスクを負ってでも将来受け取れる年金の額を増やしたい、と考える人向けの商品です。
変額個人年金保険は、株式や債券で運用をおこなうため、それらの知識があるほうが望ましいとお伝えしました。
ということは、保険料を外貨で運用する外貨建て個人年金保険では、為替の仕組みをある程度理解できているほうが望ましいということになるでしょう。
FXには為替が大きく関わってくるので、FXで長期的に利益を上げることに成功している人には、外貨建て個人年金保険がおすすめです。
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